約500mの一枚岩を滑るように流れる、只見川の名瀑
尾瀬ヶ原は平坦なようでいて、じつは北に向かって緩やかに傾斜しています。
その証拠が、湿原を流れる小さな川。
尾瀬ヶ原に北西から流れ込む「猫又川」はほかの流れを集め、ヨッピ吊り橋の手前で「ヨッピ川」と名前を変えます。いっぽう南東の尾瀬沼から流れ出す「沼尻川」は、竜宮を通って東電小屋付近でヨッピ川に合流、今度は「只見川」となります。
こうして尾瀬に降った雨や雪は最終的に只見川に集まり、北から尾瀬を出ていきます。
尾瀬国立公園は総面積37,200ha、東京ドーム約8,086個分。
このすべてが只見川水系に含まれるわけではありませんが、相当な水量が集まってくることがお分かりいただけるかと思います。
そして、尾瀬ヶ原は海抜約1,400mあります。
前置きが長くなりましたが、こうした事情から尾瀬の端には素晴らしい滝があります。
『山小屋に泊まって二日目は至仏山に登ろうとしたけど、どうも天気が微妙』といった場合、滝めぐりもおすすめです。
この平滑の滝は、その名の通り河床の一枚岩の上を約500mに渡って緩やかに流れています。
ぱっと見、どちらに向かって流れているのかもよく分からないほど。写真になると更に分かりづらいですが、上の写真では左下が上流です。
とはいえ、見晴らしポイントから眼下いっぱいに広がる流れは壮観です。
平滑の滝の約1km下流には名瀑・三条の滝もあります。こちらは落差100mの豪快な流れ。
平滑の滝〜三条の滝はちょっと険しい道ですが、対象的な2つの滝、ぜひ両方ともご覧ください。
平滑の滝へのアプローチ
三条の滝のページをご覧ください。
鳩待峠・大清水入山であれば、平滑の滝は尾瀬ヶ原方面からみて三条の滝の約1km手前にあります。
『平滑の滝』について
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