『日本の滝百選』に選ばれる名瀑
尾瀬ヶ原・尾瀬沼の水を集めて流れ落ちる只見川。そのハイライトがここ三条の滝です。
水量日本一ともいわれ、尾瀬の穏やかなイメージからはちょっと想像がつかないほどの大迫力!
とくに雨上がりや雪解け期は豪快な流れとなりますが、周囲が鮮やかに色づく紅葉期も見ものです。
滝を間近に眺める展望台から轟音と水煙の迫力ある風景をご覧ください。
三条の滝へのアプローチ
健脚の方が最小限の荷物でのぞめば早朝着で鳩待峠からギリギリ日帰りも可能ですが、赤田代か見晴もしくは東電小屋など、付近の山小屋に一泊したほうが無難です。
赤田代の温泉小屋から先は木道がなくなり登山道となります。とくに平滑の滝から先、最後の区間は手を使って登り降りする箇所もあります。靴はトレッキングシューズで、両手は空けておくようにしましょう。
過去には氷結したことも…
幅30m、落差100m、年間水量2億トンといわれる三条の滝ですが、過去には氷結したこともありました。
尾瀬を撮り続けている写真家・新井幸人氏の著書『尾瀬の素顔』によれば、豪雪の昭和59年(1984)2月、三条の滝が氷結して一本の氷柱になっていたそうです。
登山シーズンの豪快な流れからは想像もつきませんが、厳冬期の尾瀬の厳しい自然を物語るエピソードといえます。
参考文献 新井幸人『尾瀬の素顔』(1994)マガジンハウス.