尾瀬の名前を冠した貴重な高山植物
サクライソウ科オゼソウ属。1属1種の日本固有種で、尾瀬・至仏山のほか上越国境の谷川岳や北海道の一部のみに生息しています。
環境省レッドリストでは「絶滅危惧II類」に分類される貴重な高山植物です。
もともと至仏山で採取された標本から新種発表されたため、尾瀬にちなんだ名前がついています。
オゼソウは「蛇紋岩」(じゃもんがん)と言われる岩場を好みます。
至仏山も谷川岳も蛇紋岩の山ですが、蛇紋岩は滑りやすいので登山の際はご注意ください。
尾瀬・至仏山での見ごろは7月上旬ごろ。
至仏山では植生保護のため、毎年5月のGW後から6月末までは入山禁止となります。
ところが近年は温暖化のためか、至仏山の山開きのころにはオゼソウも見ごろを過ぎている…という年もあります。
上の写真はそんな開山直後の7月初旬に撮影されたものです。
真ん中にオゼソウが映っていますが、左右の白い花はチングルマ、左下のピンクの花はコイワカガミです。
「花の百名山」に選ばれる至仏山では、短い夏のあいだ、このように数多くの高山植物の競演がみられます。
『オゼソウ(尾瀬草)』について
その他 | 【見ごろ】7月上旬 |
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