ご来光
多くの方が「ご来光」を目標に富士山頂をめざします。 日本一の高さから見るご来光はまさに絶景。頑張って登った後にみる景色だけに、感動も倍増です。 そんな感動の瞬間を最高のコンディションで臨めるよう、いくつかポイントをまとめました。参考にしてみてください。
『日の出 = 東』のイメージが強いですが、真東から太陽が登るのは春分の日(3/20ごろ)と秋分の日(9/22ごろ)。富士山登山シーズン中なら、太陽は東北東〜東から上ってきます。
富士山からみた東北東がどの辺りかというと、吉田ルートご利用の方なら山中湖が目印になります。
(上から見ると三日月型の湖)7月であればちょうど山中湖の先、8月ならやや南からのご来光となります。
ご来光の方角を調べるときは『日の出・日の入りマップ』が便利です。地点(富士山)と登山予定日を入れて調べてみましょう。
吉田口・須走口頂上近く。トイレや山小屋も近いのでいざという時も安心です。吉田ルートの山頂付近のため混雑しますが、大勢でご来光を迎える、富士山ならではの一体感を味わいたい方にはこちらがおすすめです。
吉田口・須走口頂上からやや南へ進んだあたりです。東側がバッチリ開けているので、「一面の雲海から登る太陽」といった構図の撮影にはうってつけ。強風時はご注意ください。
山頂のそのまた最高地点、つまり日本最高地点・剣ヶ峰もおすすめです。富士宮口頂上からは登ってきた人は比較的短いアプローチで行けます。ここからだと山頂火口の東壁からの日の出となります。太陽が登ってくると、西側に影富士が見られるかもしれません。なお、こちらも混み合いますのでご注意
方角的に申し分ないのが吉田ルートです。山頂にこだわらなければ、まだ樹林のある5〜6合目の一部を除き、ほぼ全てがご来光ポイントです。スケジュールの融通が効くガイドなしプランの方は、混雑を避けて山小屋前でゆったりご来光に臨むのも一案です。七~八合目からでも標高3,000m前後、じゅうぶん美しいご来光を楽しめます。
ご来光を見るにはやや不利なのが富士宮ルート。
富士山の南面を登るため、富士山そのものに阻まれ山頂付近まで日の出の方角の視界が開けません。したがって「日の出の瞬間を見たい!!」という方は山頂付近をめざすことになります。そんな富士宮ルートですが吉田ルートに比べると混雑度は低く、西日本からのアクセスは良いというメリットもあります。
無事ご来光ポイントに到着できたら、あとご来光を待つのみ…ですが、この待ち時間がもっとも冷え込みます。「日本一の高所」「早朝」しかも「(登山中と違い)身体を動かさないので体温も上がらない」ためです。夏でも零下になる場合もあり、風があれば体感温度はさらに下がります。
ダウンやレインウェアなど、持ってきた防寒具をフル活用してご来光を待ちましょう。こういう時、トイレの近い場所なら安心感もあります。
太陽が顔を出すと徐々に気温が上がってきます。
日常なかなか感じる機会のない、太陽のありがたさを実感できる瞬間です。
多くの方が山頂でのご来光をめざして登るため、日によってはご来光前の山頂付近〜山頂は大変混雑します。登山道の渋滞で日の出までに山頂にたどり着けなかった…なんてこともありえますが、行列の追い越しは厳禁。日の出の山頂に間に合わないようなら、登山道脇の邪魔にならない場所でご来光を待つのもよいでしょう。